DRUM COLUMNドラムコラム

2020.04.27

第1話:ドラム缶とサビ

ドラム缶の多くは鉄(鋼)でできています。 ここでは、この鉄と、鉄の大敵であるサビとの関係についてご説明します。

鉄はサビない!?
砂漠の中に放置された鋼製品は、長期間光沢を保っているそうです。

これは、水分が存在しなければ鉄はサビないということを証明する話。鉄は、水と水中に溶けている酸素(溶解酸素)によって腐食する金属です。人間にとっては必要不可欠な水と酸素も、鉄にとってはサビや腐食を起こす強敵、というわけです。

ドラム缶の大敵「結露」
冬場の暖房の効いた部屋で、ガラスがくもることがよくあります。
これは、室内と室外の温度差によって起きる「結露」という現象です。

外の冷たい温度がガラスを冷やして室内の空気中の水分(水蒸気)を冷却し、水滴としてガラスの表面に付着させてしまうわけです。じつは、この現象がドラム缶の内部と外部との間でも起きることがあるのです。そして、これがサビ発生の大きな原因となっているのです。例えば、ドラム缶に内容物をある一定のスキマ(空隙量)を残して充填し、これを屋外で保管します。夜になり気温が低下してくると、その“スキマの空気中の水分”が冷え、水滴となってドラム缶の内側に付着します。そして、表面処理の凹凸などからサビが発生するというわけです。ドラム缶はなるべく、昼夜の温度差の小さい屋内で保管することが大切です。