DRUM COLUMNドラムコラム

2020.04.27

第2話:ドラム缶の表面処理

ドラム缶の材質は金属を中心にいろいろなものが使われていますが、 やはりメインは鉄です。

鉄は数々の優れた特長を持っていますが、同時にサビや腐食が起きるという欠点も持っています。そこで、ドラム缶として使用する際には、なんらかの表面処理を施すことが必要になってきます。ここでは、少し難しくなりますが、そんな表面処理について説明します。

燐酸塩皮膜化処理
なんの表面処理もしていない鋼板の表面は、たいへん酸化しやすい状態になっています。この「燐酸塩皮膜化処理」は、鋼板の地肌を酸化による一時的なサビ・腐食から防ぐためと、塗装の下地処理を目的とした金属表面の不活性化処理です。

加温した希燐酸の中に鉄を浸漬させるか、鉄にスプレーするなどして、鉄と燐酸塩を科学的に結合させます。これにより、表面に安定した無機質の皮膜をつくり、これが鉄を守る役目をします。この燐酸塩皮膜化処理にはいくつかの種類がありますが、東邦シートフレームでは、「亜鉛系」と「鉄系」の2種類を採用し、内容物によってどちらかを選べるようになっています。